おいそれと、せっせと毎日仕事をしていたら突然声が出なくなった。最初は風邪か何かかと思って同僚やパートナーに声が出なくなりました〜わはは。とやっていたら翌日38.5度の発熱があり、翌々日なぜか35.2度に下がった。先週からまた心療内科の世話になっており、その薬の影響かとも思ったが、そんなとんでもない副作用が出ていたらあの世行きなので、とりあえず内科だ。ということで数日のうちにあった訳のわからない症状を説明したが、私と同じ顔をする看護師が３人現れただけだった。レントゲンを取り、採血をした。採血に関しては私は通常多くの人間ができる肘の内側の血管が行方不明になりがちなので、初めて手首に針を刺され血を大量に抜かれた。そこに血管あったんだ。という驚きと共に若干の貧血。
結果は異常なし、通常細菌感染等で人間は免疫機能が働きその結果発熱するらしいが、私の免疫は何も動いておらず、白血球の数は正常値どころかやや少なかった。防衛機能が適当すぎる。ザルだ。有給を取っていたのでその日は丸一日寝ていた。夕方に産業医との面談があり、家で諸々を話すと問答無用で休職するように言われた。
わかってはいたが、会社の今の状況で私が抜けるというのはとんでもない状況になるということで。これは私が優れており唯一無二という話ではなく。人員があまりにもいないので一人抜けると終わるということである。咄嗟に引き継ぎの業務のことを考え眩暈がした。日中の採血の貧血かもしれない。とはいえ、翌日（本日）上長たちと面談があり、心療内科医から適切な書類を作成してもらうことを指示された。
心療内科医は困った顔をしながら、人のためにずっと頑張ってきちゃったんだねぇ、それでまたこれもってこいって言われたから、お願いしにきたんでしょう。と笑っていた。何だかずっと馬鹿らしくて笑いながら、「そうなんです、私って馬鹿ですよね」と大泣きした。もう大丈夫だよって誰か言ってよって思いながら、子供みたいに泣いた。
何だかなぁと思ったが私は生まれてこの方この身体と仲良くやれた試しがない。精神的な不調というか、精神と肉体の統制が取れずにいつもどちらかが転んでしまう。自分をもっと大事にしろと言われて育ったが、誰もその方法を教えてはくれなかったし、いつの自分もそんなことをする余裕も時間もなかった。いつも、誰かが求める自分になるのに精一杯で、結果的にその人が興味をなくせば作った私もガラクタになる。私のおもちゃ箱にはいつも作りかけのいろんな服を着た自分がいる気がしている。全部顔まで作ることができないまま首から下だけ随分立派で脳みそはすっからかんの自分。親しい人の親しい人より劣っていることを見つけてはせっかく作ったものをバラバラにして捨ててしまう。あなたには私はふさわしくない、こんな人間では釣り合わないと苦しくなってしまう。
それらの全ては等しく正しくて、私はずっと空っぽだった。
でも、もうそう言うのはやめにしたい。脳みそすっからかんでも脳みそを入れられる頭が欲しい。完璧じゃなくても完全な自分を自分のためだけに作りたい。脚も腕もめちゃくちゃな縫い方でいいから、完全な私の身体、私の器を作りたい。抱きしめるための身体が欲しい。
私は壊れているものが好き。完璧じゃなくて、愚かしくて、悪趣味で、ともすれば悪魔みたいなもの。だってそれってとても素直で神聖なものだから。私が嫌いな私は誰よりも私を愛していて大事にしているから。いい子なんてどこにもいないもうそんなものクソ喰らえでございます。最後に私が崇め奉っているクイーンたちをご紹介して、これからの活力とさせていただきます。
